「タッピング奏法のすべて」DVDの感想レビュー

 

 

こちらでは、市販のギター教材、教則ビデオなど管理人所有のものを勝手にレビューしていますので、
ギターノウハウ習得の際の参考にお役立てください。

 

今回は、武藤智さんの「ギター教則DVD「超絶テクニック完全解析!タッピングのすべて」[DVD] 」について
実際に購入してみた感想と評価(レビュー)を紹介したいと思います。

 

「超絶テクニック完全解析!タッピングのすべて」

 

 

ちなみに「超絶テクニック完全解析!タッピングのすべて」の内容は、

 

タイトルにあるとおり、ギターテクニックのひとつでもある
タッピング奏法(ライトハンド奏法)にのみ特化したビデオになっています。

 

詳しいDVDの内容は以下。

 

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■収録内容

 

・セッティングと注意点

 

【1.基本編】

 

12通りのタッピングのコツ紹介

 

【Tapping practice】 ~右手タップの動きをひたすら鍛えるトレーニングフレーズ集~

 

【2.実践編】

 

・右手先行・左手先行の基本フレーズ

 

・右手固定・左手移動フレーズ

 

・右手移動・左手固定フレーズ

 

・左手・左手移動フレーズ

 

・弦移動の法則~右手先行、左手先行など。

 

・タッピングでスケールを弾く

 

【3.応用編】

 

・チョーキングとタッピングを組み合わせる

 

・チョーキング&スライドとタッピングを組み合わせる

 

・タッピングでビブラート

 

・ピックでタッピング

 

・スライド&タッピング

 

・タッピングハーモニクス

 

・コードタッピング

 

・コードアルペジオでタッピング

 

・横移動の高速タッピング

 

・8フィンガータッピング(Both Hands Tapping)

 

【4.挑戦編】スーパーフレーズ

 

全63フレーズ収録

 

 

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こちらのDVDですが、スウィープ奏法のDVDと同じく、
タッピングのやり方の解説とその練習フレーズという構成になっています。

 

タッピングという特性上、こちらのDVDには理論的解説はあまりなく、
主に体系的(タッピングのやり方や注意点)に拘ったものになっています。

 

一部コードタッピング時にコードやスケールの解釈が入りますが、
それ以外は、タッピングのやり方に特化したものです。

 

また、タッピング初心者にも入りやすいように、
フレーズからではなく右手(指)で打ちつける動作の仕方(タップ)の基礎から、
ミュート方法、指のどのあたりでタップしたら良いのか、

 

 

という気になる部分も具体的に解説、様々な角度から映像で見れるので、
タッピング初心者でもやり方の流れや方法が理解しやすくなっています。

 

 

個人的にタッピング奏法については、左手と右手のパターンの組み合わせで構成されていくテクニックなので、
そのパターンを覚え、瞬時に安定して切り替えれるように地道に練習していくのが、
タッピングテクニックをマスターする近道だと思います。

 

 

こちらのDVDの実践編の部分でも、そのタッピングの基礎パターンの練習が説明されていて
”右手先行、左手先行、左手固定、右手移動”といったよう部分がそれにあたります。

 

 

タッピングは、一見難しそうに見えますが(※もちろん難しいフレーズもありますが)、
大きく見ると、基本は左手トリル+右手追加というだけで、

 

左手のトリル(左手のみのレガートフレーズ)が普通に安定してれば、
あとは右手を入れるタイミング(タップの仕方)だけなので、意外としくみは簡単です。

 

タッピングテクニックは、実はパターンの組み合わせでほぼ成り立っている

 

このDVDでは、タッピングでよく用いる左手と右手のパターンフレーズが紹介されていて、

 

タッピングテクニックは、実はパターンの組み合わせでほぼ成り立っていることにも
気づかせてくれる内容になっていますので、タッピング初心者には、かなりの発見になると思います。

 

 

最近のギタリストのタッピングは、より複雑化していて、コピーする際に、
もともとの原型がわかりにくいですが、

 

実際は、基本(エディのような)のタッピングフレーズを知っていれば、
そこから発展したものだということがわかりますので、
取っ掛かりが掴みやすくなります。

 

簡単に例を挙げていくと、

 

例えば、DAITAの場合は、エディヴァンヘイレンの基本タッピングに忠実としながらも、
そこから両手移動を入れたり、開放弦を仕込んだりして、
新たなパターンを加え味付けしています。

 

その他変化球として、左手のコード進行に合わせて、
右手タッピングを織り混ぜつつポジションチェンジするなど、
DAITAならではの発展した使い方があります。

 

 

またタッピングパターンに単純にスキッピングを混ぜて使っているのが、
ヌーノベッテンコートやマイケルロメオです。

 

スキッピングを混ぜることで、フレーズの中での音階の幅がかなり広く使えるようになっています。

 

スティーヴヴァイは、右手は基本固定しつつ(たまにスライドが入る)、
ほぼ左手レガートに合わせている感じで、スケール上で左手パターンを豊富に組み合わせています。

 

かなりパターンで崩しているので、原型のエディのスタイル(ライトハンド奏法)からは離れています。

 

一方、エディスタイル+単純に右手の指の数を増やしていったのが、
エイトフィンガー系の、ジェフワトソンやジェニファーバトン、そこから枝分かれしたTJヘルメリッチになります。

 

TJヘルメリッチになると、右手タッピングという感覚というよりかは、
左手のプレイの延長線上で右手を使うという感覚に近い発想です。

 

 

ギターアイドル2008.2009のファイナリストのDaniele Gottardoは、
スキッピング+スウィープ+エイトフィンガーの解釈で、

 

今のところエディのタッピングの正常進化系のタッピングテクニックをしている人では、
個人的に最高峰レベルの部類だと思います。

 

フレーズも2〜3オクターブにアルペジオが広がり、
かなりフレーズがワイドです。

 

逆にタッピングという部分だけ切り取り、バッキング(左手)とメロディ(右手)という
ピアノを弾く発想で弾いてるのが、
スタンリージョーダンになります。

 

ちなみにアコギ系で最近流行っているタッピング技もスタンリージョーダン的な発想のものが多いです。

 

 

このテクニックが発展していく歴史はかなり面白く、すべて語ると長くなりますので、
この辺で終わりますが、上記のように難易度の高いタッピングでも、
もともとは原型パターンからの発展の流れがあります。

 

最初の基本パターンを覚えることで、より難易度が高いものを覚えるときでも、
頭の中で整理され、取り組みやすさが全く変わってきます。

 

この変化については、タッピングフレーズを聞いたときに、タッピングスタイルの軸が何か!というのが、
瞬時にわかるようになるのが特徴で、耳コピがすごくしやすくなります。

 

ただ、そのフレーズが弾けるかどうかというのは、指の練習になりますので、練習は必要です。

 

そういうこともあり、基礎のパターン練習が紹介されているこちらのタッピングDVDは、
これからタッピングテクニックを理解したい人には、
個人的にもかなりおすすめのタッピング解説DVDだと思います。

 

逆にすでにタッピングの基本をマスターしていて、
自分でパターンの組み合わせが自由自在に出来る人(タッピングフレーズを感覚的に作ることができる人)には、
このDVDの効果は半減してしまうと思いますので、無理に購入する必要はないかと思います。

 

 

もちろん幅広いタッピングスタイルが紹介されていますし、
タッピングの基礎的な部分や超絶フレーズへの挑戦などやりがい要素もありますので、
それらから吸収して、様々なヒントを得ることもできると思いますが、
費用対効果の面で、ギター初心者に比べるとやや弱くなってしまうでしょう。

 

 

ギター初心者〜ギター中級者向き

 

ということで、この「タッピングのすべて」は、ギター初心者〜ギター中級者位(ギター暦〜10年位)で、

 

これからタッピングを学びたい人から、
タッピングに挑戦してるけどなかなか上手くできない、
自分でフレーズを組み立てたいけどタッピングのしくみがわからないといった人には

 

特に効果が見込める内容でおすすめできます。

 

 

DVDで紹介しているフレーズの楽譜(タブ譜)の冊子もついていますので、
動画でわからない部分は、タブ譜を参考にフレット場所やパターンの構成を確認しましょう。

 

「超絶テクニック完全解析!タッピングのすべて」

 

 

ぜひ基本パターンをマスターして、最後の著者の超絶フレーズにも挑戦してみましょう。

 

※以下はDVDのサンプル動画です。

 

「超絶テクニック完全解析!タッピングのすべて」 のDVD

 

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